最後はローソク足
裁量トレーダーは最終的にローソク足の形を判断してエントリーする必要があると思っています。
トラリピ、指値注文、ゴールデンクロスなど、様々な手法がありますのでこの限りではありませんが、全ての値動きの基本となる考えですのでここで少しおさらいをしておきます。
最小単位のトレンドを知る
まずは下の図を見て下さい。
図1
一番右のローソク足の時点(現在価格)でダウントレンドである事は明白ですね。
つまり、ここでは売り目線という事です。
では、次の図はどうでしょうか。
図2
図1と同様、最後の足は全て完成しているものとします。
ここは買い目線でしょうか、売り目線でしょうか。
すこし考えみて下さい。
どうでしょうか。
いわゆるピンバーの状態で、下げトレンドでこの足が出現するとトレンドの転換を示唆します。
つまりトレンドはまだ下降トレンド継続中ですが、ここではロングでエントリーして良い局面です。
ちなみに、図1と図2はどちらも高値安値は全て同じで、3本目の実体部分が違うだけです。
つまり、トレンドは同じですが、売り買いの目線が変わっています。
なぜ下降トレンドかというと、直近のローソク足の高値安値がそれぞれ切り下げているからです。
(ダウ理論)
図1-2
図2-2
ピンバーがなぜトレンド転換を示唆するかというと、上の図2-2を見てみると解り易いです。
直近の高値安値は同じ様に切り下げていますが、現在価格が前回の高値に迫っているのが解ると思います。
これほど僅差で次の足を形成し始めた場合、少しの値動きで直近の高値を超える可能性が高いと言えます。
つまり、下降トレンドが終焉を迎えるという事です。
しかし、次が上昇トレンドになるかレンジなるかはまだ解りません。
ですが、ご覧のとおりピンバーは下ヒゲが長く、現在価格から直近安値までの距離が長いのが解ります。
この状態では、高値は更新しても安値は更新しないまま次の足が完成されそうですよね。
従って、次に形成された足が直近の足の高値も安値も切り上げる為、上昇トレンドに転換しやすいのです。
ちなみに、
図2-3
ピンバーのローソク足の実はこの状態で終わっているかもしれないので、この場合は既に高値を超えている事も考えられます。
どちらにしても、下降トレンドの終焉の可能性が高いと言えます。
これが1時間足だとすれば、更に下位の時間足で値動きを確認してエントリーポイントを探す訳ですね。
そしてこの局面でロングでエントリーする事は、トレンドの転換点でエントリーする事になるので割と大きな波を捉える事が出来ます。
注意点
図2はダウントレンド中の強いロングサインですが、初心者にありがちなのは足がまだ完成していないのにエントリーしてしまう事です。
これが1時間足で、現在が『50分』だったとします。
あと10分で足が完成する訳ですが、まだ未完成です。
10分後には図1の状態になる事は十分あり得ますので注意が必要です。
PinBerはシグナルとして比較的強力なので是非狙いたいところですが、
「PinBerになっている内にエントリーしとこう!」
というのは馬鹿げてますよね?
このようにほんのわずかな差で、買いと売りが逆転する事は良くあります。
慣れてくれば、下位足で更に状況を見るなど状況に応じて完成前にエントリーする事も可能ですが、始めの内は見切りエントリーは危険です。
後で見直した時も、自分がどの状態の足を見ていたのか解らないようでは検証も難しいです。
一本のローソク足は更に小さいローソク足で形成されています。
大きな足では環境認識、小さな足ではエントリータイミングに使えます。
他の指標と組み合わせる事で信頼度が高まります。