リスク一定化すると勝ちやすくなる理由
なぜ損失額を一定に保つと勝ち易いかというと予算を立てやすくなるためです。
当然ですが、リスクを-1万円と決めた(”一定化した”)場合、10回負ける前に10万円以上勝てればお金が増えていきます。
ちなみにこの時、勝率は無関係です。(1勝×10万でも、5勝×2万でも良い)
毎回のリスクがバラバラだと、把握が難しくなるので、初心者の内は特に一定化して方が実力を把握しやすいと思います。
リスクに対して必要な利益が明確になるとトレードの健康状態にも気づきやすくなります。
予算が立てやすいというのは即ち勝者になる為の計画が立てやすいという事なので、誤解を恐れずに言えばリスクを一定にすると勝ちやすい訳です。
言い方を換えると「負け計画を実行する事で勝ち計画を作っている」と言えます(解りにくいか。)
3Mの主従関係
『トレード3M』(Mental・MoneyMnagement・Method)の重要度は、
メンタル > 資金管理 > 手法
と考えています。
賛否あるかと思いますが、私としては鉄板中の鉄板の考えであり、どう考えてもこれ以外は考えられない完璧な不文律と捉えています。
巷で一番やりとりされるのが一番重要度の低い「手法」ですから、負ける人の方が多いのも頷けるかもしれません。
もっと言えばその先があって、これらを遂行するシステムづくりが重要です。3Mを理解しただけではダメで、それをどう、継続的に無理なく実行するのか、という習慣性や環境優位の話に繋がります。実現論というか実現方法というか、理論をどう現実の行動に落とし込むか、という実行作業のことになるのですが、この話はテーマが大き過ぎるのでここでは割愛します。
今回は3Mの内 中堅の、リスクに直結する ”資金管理”にスポットを当てた話です。
秒で退場
メンタルと資金管理さえキッチリできていればどんなに手法が悪くても退場する事はまず有り得ませんが、
その逆は、どんなに手法が良くても今すぐ退場し得る状況です。今風に言えば「秒で退場」です。
資金管理は2つある
私は資金管理を守りの資金管理と攻めの資金管理に分ける必要があると考えており、実際、そうしています。
かなり端折って言えば、
初心者~中級者=攻撃的資金管理を絶対にしてはいけない=定額投資に徹する
中級者~上級者=守備的・攻撃的資金管理、両方できた方が良い=定率投資を考慮する
という感じです。
鉄壁の資金管理術
私の資金管理法は単純な表を用いて上記を両方同時にやる(状況により選択する)のですが、攻撃的資金管理は、極端に言えば一生使わなくても勝者でいられる事は可能だと思います。
攻めの資金管理は諸刃の剣なので、生殺どちらにも色濃く作用するからです。
リスク管理は最大許容損失から逆算して、均一・分散して継続的に管理・把握すべきです。それを守れば100%退場しません。
つまり必ず生き残ります。
見過ごし易いワナ
「手法はpips、資金管理は金額で管理・把握するのがベター」
恐らくこのことは初心者に解り辛い概念だと思います。「pips」か「金額」という択一の判断を求めている人もいるでしょう。議論される事もあります。ですが手法と資金管理の役割を考えればヒントになります。勿論最終的には手法も資金管理も同一のもので、統合されたひとつの理論であるべきですが、本質的には、資金管理はロットやpipsでなく金額で管理するのが本来の姿である筈です。
手法を評価するにはpipsの安定を。資金管理の場合は金額の安定を図った方がそれぞれの問題点を把握しやすくなります。
※最終的には期待値の概念が必要で2つを統一視すべきですがここではその前段階として把握しやすいよう分けて説明しています。
pipsが安定していても金額が安定していなければあまり良い状態でありません。
しかし金額が安定していれば、pipsは安定していなくてもOKなのです。
(例:10万円勝つ為には、+100pipsでも、+1pipsでも可能)。加えて言うなら、pipsは相場要素が強く、金額は自分要素が強い問題です(ここも深いので割愛します)。勿論pipsも金額も安定しているならそれでOKです(上級者はこのケースが多い)。OK状態の共通点は「金額の安定」です。
※理解が難しかったら深く考えなくもOKです。私の説明の仕方と読み手の相性もあります。FXでは深みにはまらないよう、できるだけ単純な思考回路で考えるように努めてください。そして一定期間それを貫いてください。
リスクを安定化すること。それは、ほんとに大事。
負けない事、投げ出さない事、逃げ出さない事、リスクを安定化する事。
それぐらいリスク管理は大事です。
トレードは負けない事、勉強は投げ出さない事、メンタルから逃げ出さない事、自分の手法を信じ抜くこと、そしてリスクを管理する事。
涙。見せてもいいよ、それを、忘れなければ。
今回はタイトルの「一定リスク」の有益性について説明しました。
長くなったので、ツールで自動化実現方法はその②で説明します。