意志力残高を保つにはどうすれば良いか
ジョブズ、ザッカーバーグの服の例もそうですが、不要な決断にエネルギーを消費しない事でその分を意志力に回せます。
トレーダーならトレードに使えます。
決断しない事を増やせばその分、意志力を鍛えなくても使える意志力が増えるという事です。
我慢大会は我慢ができなくなるまで続く
しかし、意志力はチャートを見ているだけでもガンガン消耗しているので意志力ゲージはグングン減ります。
そして気がつけばバンバントレードしています。
ガングンバンですね(なんすかそれ。)
特に初心者(に毛が生えたくらいの)時代はほとんど誰でもガングンバンです。
それに実は、
どんなに意志力を温存していたとしても、
飢餓状態のときに、とっかひっかえ美味しそうなケーキを目前にさらされて手を出さない人などいません。
連続する誘惑環境に居続ける以上、パクっといくのは時間の問題でしょう。
我慢大会はいずれ我慢の終わりが来ます。これに耐えられるのは僧侶かジャック・バウアーくらいです。、、というのは半分冗談ですが、新米トレーダーでこれに耐えられる人は稀な筈です。意志力は有限なので、いずれE線切っちゃうからです。ゴリゴリのマッチョでも「MPが足りない!」状態なら、誰でも同じなのです。
もう一度言いますが意志力は、
強弱でなく、残量の問題なのです。
(慣れればこれらの話を気にせず実行できるようになりますが、勝てる様になるまではこういう意識が必要だと思います。現役勝者は意識せずに行っているので語られる事も少なく、ラクにやっている様に見えますが習慣化するまでには時間がかかっている筈です。最大MPを上げる事も可能だし必要ですがそれは経験で自然にも増えます。最大MP増より現MP節約の方が即効性があります。根性論の意志力強化より効果もあります)
ポジポジウィルスから逃げるには?
ではどうやって誘惑を回避するかというと、文字通り避ける事です。
隣の部屋に逃げればケーキの影響を受けないので意志力を維持できます。
ケーキが目の前にある限り「食わない決断」を毎秒続けているのと同じであり、意志力ゲージは飛ぶ鳥を落とす勢いで減る事になります。
ですから「食わない決断」そのものから身を遠ざける事で意志力消費も阻止できます。
「連続して決断しなければならない環境」を避ける決断が必要 = 我慢大会には、はじめから参加しない
という事です。
こうすれば、そもそも大会に不参加ですからポジポジする事も無い訳です。
ただ、この場合、どのようなケーキが運ばれているかは解りません。隣部屋ですから。
不参加でありながら、オイシイ情報は欲しい時
もし、ケーキの誘惑に負けずに、しかしケーキの情報だけは欲しい場合は、定期的に隣の部屋をチェックしにいくか、もしくはその都度ケーキ情報を電話で聞くなどいくつか方法は考えられます。
どちらの場合も、最終的な決断を下す最小限の意志力は必要ですが、目の前のケーキを見ながら待つよりずっと良いコンディションで意思決定できる筈です。
しかし、補足しておくと、この場合、予め自分好みのケーキを、自分で解っている事が必要です。
トレードで言えば、エントリールール等です。
ケーキを見てから決めるのでなく、ケーキが来る前に既に決定していること。
(次にどんなケーキが来るかは誰にも解らないが、どの様なケーキが来た時だけ食べるかを明確にしておく必要がある)
隣の部屋をチェックにいく時も、その都度誘惑があるので注意は必要です。
一度でも誘惑に負けてケーキを口にすれば、自分に行為を許す事になるため悪癖になり易くなります。
電話の場合は、誰かに連絡してもらう契約や料金が必要かもしれませんが拘束されない利点はあります。これらの方法論についてもここでは割愛しますが、今回の主題である、トレーダーに不可欠な「意志力」の考え方について参考になればと思います。
その他の意志力節約法
『日常の、決断数(意志力)が多い物』を対象に、ごっそり捨てたりアウトソーシングするのもかなり有効だと思います。
人は1日に5~10万回も思考していてその内、最も多い思考は食べ物に関する思考(≒決断・決定)だそうです。個人や環境によって最多思考分野は変化すると思いますが、今の自分の生活に占めている最も多い思考から優先的に定型化すれば、効率の良い改善が行えるのではないでしょうか。
結論
意志力は、鍛えて強化するというより、温存して適切に使うイメージが良い。
兼業の頃、トレードノートを見返していて、ハードワークの仕事後は、敗戦が多かったり、無駄トレードが増えている事に気づきました。
今は、この原因を、意志力を使い果たしているからだと理解できますが、
相場やチャートテクニカルを重視していた当時の私にとっては、新発見の因果関係でした。
トレードの勝ち負けは、チャートだけでなく、こうした自己環境にも目を向けてみましょう。
きっと世界が変わって見える筈です。