MT4とMT5の違い??

結論から言うと、初心者には現状MT4がオススメです!

MT4とMT5の違いを一覧比較

海外FXの取引ツールといえばMT4ですが、MT5の使い心地は実際どうなのか気になるトレーダーも多いと思います。結論から言うと、MT5は性能が向上しており、裁量トレーダーにぜひ使ってほしい取引ツールです。ただ、カスタムインジケータや自動売買システム(EA)の数が少ないのがデメリットで、このためMT4が主流になっています。

スペックだけで見ると、MT5の圧勝です。裁量トレーダーで特別なインジケータを使わない人は、MT5を使うことを検討する価値はあると思います。では、項目別に検証していきましょう。

MT5は動きがサクサク

MT4とMT5の違いをとりわけ感じるのが「動作の速さ」です。MT5はとにかく動作が早い!というのが大きな特長だと思います。PC版もアプリ版でも動作が非常に軽く、MT4で感じるモサッとした感じは消えています。

特にたくさんの通貨ペアを監視するトレーダーは処理能力の高いMT5の方が適しています。私は、15通貨ペア以上のチャート画面を表示させているのですが、最新のOSであってもMT4では画面が固まってしまうことがあります。

今MT4を使っていて動作の遅さやフリーズが気になる方は、MT5への移行を検討してはいかがでしょうか。

MT5全体画面

これはMT5の全体画面です。「気配値表示」「ナビゲータ」「チャート」「ツールボックス(MT4の「ターミナル」に相当)」が配置されていて、デザインはそこまで大きく変更されていません。MT4からMT5に移行しても、使い方を直感的に理解しやすいはずです。

MT5は時間足が豊富

MT5はMT4と比較して12種類の分足・時間足が追加されています。チャート分析をするときに重宝する機能です。トレンド分析をするとき、エントリーをするときの確認として利用できます。

MT5の時間足

MT4の時間足と比較して、MT5で追加された時間足は何かまとめました。赤字にしているのが追加された時間足です。

MT5の時間足

MT5の方が、より細かい分析を行うのに便利です。

カスタムインジケータ・EAはMT4が有利

MT5はMT4の次世代版ですが、MT4を利用している人もまだ多いことを疑問に感じる人も多いと思います。

基本的な機能はMT5の方が優れていますし、MT4/MT5の開発元であるメタクオーツ社は、MT5のアップデートを頻繁に行っており、早くMT5へ移行させたいと考えているようです。

それでもMT5への移行が進んでいない理由は、対応するカスタムインジケータや自動売買システム(EA)が少ないことです。

標準搭載されているインジケータの数はMT5の方が多い(MT4は30種類、MT5は38種類)ですが、カスタムインジケータの数はMT4と比較して非常に少ないです。

カスタムインジケータや自動売買システム(EA)を販売しているサイトで検索すると、MT5のインジケータはわずか5件という結果に・・・。MT5ユーザーが少なく、需要がないからか、まだまだ成長段階のようです。

しかし、メタクオーツ社が運営するMT4/MT5のコミュニティーサイト、MQL5では、世界中のプログラマーが作成したインジケータや自動売買システム(EA)がMT5用にも提供されています。

こちらもMT4用の方が数は多いですが、MT5用も徐々に増えている印象です。次世代版のMT5の方が基本的な性能は高いため、日本でも今後MT5への移行が進むかもしれません。

結局、どっち?トレードスタイル別の使い方

裁量トレーダーはMT5がおすすめ

カスタムインジケータを利用せずにチャート分析をするトレーダーには、MT5がおすすめです。

MT5への移行が進んでいない理由は、MT5用のカスタムインジケータや自動売買システム(EA)の種類が少ないことなので、カスタムインジケータを利用しないのであれば、MT5を選ぶデメリットはほとんどありません。

動作スピードや時間足の豊富さ、気配値ウィンドウなど、MT5の方が基本的な性能は優れています。

強いて言うなら、現状は圧倒的にMT4の利用者が多いため、操作で困ったときに情報が少ない点はデメリットと言えるかもしれません。

カスタムインジケータを使いたいならMT4

MT4/MT5の最も惜しい点なのですが、MT4用に作られたカスタムインジケータはMT5では利用できません。利用したいカスタムインジケータがあるトレーダーは、MT5への移行はしづらいでしょう。

私もトレードにはカスタムインジケータを活用しています。MT4に標準搭載されている、高値と安値をラインでつなぐZigZag(ジグザグ)インジケータを改良したものと、「GMMA(複合型移動平均線)」「ADR(平均日次範囲)」などを使用しています。

カスタムインジケータ

少し紹介すると、GMMAは、長期6本・短期6本の移動平均線を束ねたもので、相場の流れをビジュアルで判断できます。ADRは、過去14日間の相場の動きから当日の価格の幅を予想するためのインジケータで、上記の図で%表示されている部分です。現在の相場の状況をすぐに確認でき、節目の価格もピンポイントで理解できます。

私もMT5の方がより性能が高いという認識ですが、これらのインジケータを利用した手法でトレードをしているため、MT5で同じものが利用できなければなかなかMT5に移行できません。

カスタムインジケータやEAは、専用のプログラミング言語が書ける人であれば作成できるため、MT5へ移行するためにMT4で利用しているカスタムインジケータの作成を依頼するトレーダーもいます。

操作方法はほとんど変わりませんので、MT4で操作に慣れていればスムーズにMT5へ移行できるでしょう。

自動売買トレーダーは現状MT4

インターネット上で入手できる自動売買システム(EA)の数は、MT4の方が断然多いという現状です。国内の開発者でMT5のEAを作ろうとする人はほとんどいないので、MT4が使えなくなる事態にならない限り、流れは変わらないのではないかと個人的には思っています。

ただ、自分でプログラム言語を学んで自動売買プログラムを作成したいという人は、最初からMQL5(MT5のプログラム言語)を勉強してみるのが良いかもしれません。

MT5では、MT4よりもバックテストスピードが上がり、バックテストで確認することができる項目も増えています。

MT5のバックテスト

例えば、EAがトレードする頻度や損益を時間帯ごとに集計し、グラフで表示する機能もあります。これにより、勝ちやすい時間帯があるかどうかを確認することができます。

実行スピードも速く、開発会社であるメタクオーツ社によると、MT5用のプログラム言語(MQL5)で作成されたプログラムの実行スピードは、MT4用のプログラムの最大20倍だそうです。

メタクオーツ社がMT5の普及に力を入れていることから、これからMT5が主流になっていく可能性はありますので、MQL5が理解できると他のトレーダーよりも優位に立てるかもしれません。

今後はMT5が有利になっていく

ここまでMT4とMT5の性能や機能の違いを解説してきました。インターネット上で入手できるインジケータや自動売買システム(EA)の数はMT4の方が多いというのが現状です。

ですが、機能や性能などを総合的に考慮すると、MT5の方が使いやすくなっていると感じます。

メタクオーツ社もMT5へ今後移行していくという方針でいるのは確実ですので、流れとしてMT5が有利になっていくでしょう。カスタムインジケータや自動売買システム(EA)の関係でどうしてもMT4を使う必要がある人以外は、MT5への移行を検討してみることをおすすめします。

筆者もカスタムインジケータを利用しているのですが、MQL5を勉強してMT5で使えるインジケータに変更し、MT5へ移行したいと考えています。

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