FXサイクル理論

FXの価格は、上昇と下降を繰り返しながら相場を形成しており、その周期をサイクルと呼びます。
サイクル理論では、安値から安値をひとつのサイクルとして捉えます。
相場は一定の周期で天井や底をつけるので、過去の周期からそのタイミングを計るのに有効な手法です。
そのため、中・長期取引のスイングトレード時のエントリーやエグジットに多く活用されています

サイクル理論は7種類!中でも重要なのは3つ

実際のトレードでは、4時間足を使う人もいれば日足を使う人もいるため、以下のように、短期・中期・長期などの様々な時間軸のサイクルが存在します

種類基本周期
長期サイクル40-100ヶ月
中間サイクル
季節サイクル
12-20ヶ月
ブライマリーサイクル18-30週
メジャーサイクル20-35日
トレーディングサイクル10-18日
4H(アルファ)サイクル5-8日
1dayサイクル1日

これらの異なる時間軸の周期が組み合わさって価格が形成されていくのです。
そのなかでも、4時間足の4Hサイクル、日足のメジャーサイクル、週足のプライマリーサイクルはよく使われるので下記で詳しく紹介します!

プライマリーサイクルとは

プライマリーサイクルは18~30週を基本周期として形成され、2~4個のメジャーサイクルで構成されています。
また、プライマリーサイクル3~4個で中期サイクルを構成する場合が多いので、スイングトレードで週足をチェックする際には押さえておいてください。

メジャーサイクルとは

メジャーサイクルは20~35日を基本周期として形成され、3~4個の4Hサイクルで構成されています。
日足でサイクルボトムを確認し、プライマリーサイクルと組み合わせてトレードの判断基準にする場合が多いので、一緒に覚えておいてください。

4Hサイクルとは

4Hサイクルは4時間足60~80本を1つの周期として形成されます。
数日~10日程度のサイクルなので、デイトレードなど4時間足を使ったトレードの分析によく使われます。
なお、4Hサイクルは、アルファサイクルと呼ばれるときもあります。

FX サイクル理論の周期について

相場には、一定の間隔で周期的に生じるサイクルがあります。
そのサイクルを予測してトレードで利益を上げるためには、周期の数え方や各時間足での周期についての説明をしていきます。
なお、周期は100%規則的に発生するわけではなく、サイクルごとに誤差もあることを知っておきましょう。

周期の数え方

基本的に、周期はローソク足で数えます。
例えば、プライマリーサイクルは週足、メジャーサイクルは日足、4Hサイクルは4時間足を使います。
ローソク足の本数を数えてサイクルの周期を読み取れば、値動きの予測も可能になるのです。
つまり、サイクル分析の基本は「ローソク足の本数を数える」です。

各サイクルのローソク足は、

  • 4Hサイクルが4時間足で60~80本前後
  • メジャーサイクルが日足で35~45本前後
  • プライマリーサイクルが週足で15~21本前後

といわれており、この範囲に収まる確率は80%といわれています。


このように高確率のため、ローソク足の本数で周期を覚えておくと、実際のトレードに活用しやすくなるのです!

FX サイクル理論の形2つ

FX サイクル理論の形2つ

  1. ライトトランスレーション
  2. レフトトランスレーション

それぞれの形を見ると「売り」か「買い」かを判断する手助けとなります。


以下にそれぞれの特徴を解説します。

ライトトランスレーション

ライトトランスレーションは、サイクルがスタートした安値よりも高い位置で次の安値を作ることで、1つのサイクルが終了する形です。
サイクルの中で上昇期間が長く、下降期間が短いため、山が右にズレた形になります。
また、上昇局面によくみられるので、ロング(買い)の優位性が高くなりますよ。

安値を見つけたら、ライトかレフトか判断をする必要がありますが、ローソク足20本以内に安値を付けなければライトトランスレーションになる可能性が高いため、ロングでエントリーしましょう。

レフトトランスレーション

レフトトランスレーションは、サイクルがスタートした安値よりも低い位置で次の安値を作ることで、1つのサイクルが終了する形です。
サイクルの中で下降期間が長く上昇期間が短いため、山が左にズレた形になります。
下降局面によくみられるので、ショート(売り)の優位性が高くなります。

まずは安値を見つけ、ローソク足20本以内に高値を付けるのかチェックします。20本以内に高値を付けたことを確認できればレフトトランスレーションになる可能性が高いです。

ただし、高値を付けた後、すぐに高値更新する場合もあります。そのため高値を更新せずに下落が継続することを確認してからショートでエントリーしましょう。

決済は下値更新がストップし、ローソク足が高値を更新し始めた時点で実行します。

FX サイクル理論の正しい使い方

サイクル理論には、主に次の2つの使い方があります。
実際のトレードで重要なので、しっかりと覚えておいてください。

エントリーポイントを見つける

FXのサイクル理論を利用すると、エントリーポイントを見つけやすくなります。
たとえば、週足で底値からのローソク足の本数を数えて、プライマリーサイクルを見つけます。
次に、サイクルの山が左右どちらに偏っているかを見て、サイクルトランスレーションでトレンドを確認します。
トレンド継続が確認できれば、次の安値をつけるポイントを予測してエントリーします。

利確と損切りラインを見つける

利確と損切りには、トランスレーションを利するのがオススメです。
サイクル理論では安値から安値を一つのサイクルとするため、サイクルの半分を過ぎたあたりで利確するかどうかの判断をします。
また、トランスレーションの形成には起点を割るかどうかが大きく影響するので、起点のラインを損切りのポイントにするのがセオリーです。

実戦編

① サイクル理論だけでトレードしない

サイクル理論は、あくまでも相場環境の認識方法にすぎません。
実際、サイクル理論だけにこだわってトレードすると失敗する可能性が高いので注意が必要です。
なぜなら、サイクルのボトム付近はいわゆる下降局面なので、逆張りのトレードをする形となるからです。
必ずしもサイクル通りに動くとは限らないので、ほかのテクニカル分析とあわせてトレードするようにしましょう。

② 大きなサイクルから分析する

1つの時間軸だけのサイクルをみていると、理論通りに動かない場合があります。
それは、大きいサイクルが小さいサイクルを呑み込むからです。
たとえば、上位足がレフトトランスレーションの場合、下位足のライトトランスレーションは呑み込まれ、サイクルのスタート位置を割り込むときもあります。
そのため、サイクル分析は大きなサイクルから分析するべきです。

③ あるサイクルの中には必ず複数のサイクルがある

一つのサイクルの中には、必ず2つ以上の周期の短いサイクルが存在します。
なぜなら、異なる時間軸で同じ周期を形成するケースはありえないからです。
例えば、もし分析している時に、プライマリーサイクル1つに対してメジャーサイクルが1つしかない場合があれば、基本的に分析方法が間違っているので注意が必要です。

④ ダウ理論と併用する

⑤ エリオット波動と併用

結論

サイクル理論で相場のリズムを読み解くことができるようになります。

基本、私は前にも書きましたが” ダウ理論 ”が一番と思っています。

しかし色々な返照を読み解くことにより、様々な観点からチャート分析ができるようになります。

これ等をはじめから全て理解し、トレードに応用していくのは非常に難しいとは思いますが、多くのトレーダーはこれらを勉強し、実際にチャートを見ながらこれらの理論を無意識に当てはめてトレードしています。

一度覚えてしまえば後は応用するだけです。

FXは” 待つ ”ことも重要。

焦らず一歩一歩身に着けたらいいと思います。

タイトルとURLをコピーしました