[MT4]エンベロープ

BBとは違う エンベロープとは

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エンベロープとは、MAから上下に一定幅スライドしたラインを表示させる指標です。

価格がMAからどの程度乖離したか知る事ができます。

エンベロープは「その移動平均線を一定距離において、上下に移動させて表示したもの」です。

ローソク足には、移動平均線から離れ過ぎたら、バネのように元に戻ろうとする力が働く特徴があります。

エンベロープを使うと、そのタイミングが、具体的にどこで発生するかを高い確率で判断できるようになり、発生したタイミングが上の図のように売買のサインになります。

トレンドと同じ方向へとエントリーする「トレンドフォロー」を行う際に、とても役に立つインジケータが「エンベロープ」です。

エンベロープはシンプルなインジケータであるがゆえに、移動平均線の数値を調整してトレードの勝率をより高くできますが値動きの変化に対しての柔軟な対応は苦手としています。

メリット

乖離を表示して何が楽しいのかというと、グランビルの法則に利用できるほか、トレードエリアの目安として表示させたり、ストップロステイクプロフィットとしても使用できる点が挙げられます。

MA対して平行に引かれるチャネルエリアを自動で引くような役割を果たします。

エンベロープの基本的な使い方

価格はMAを跨ぎながらジグザグに動き、MAから離れすぎた価格もいずれMAに戻る動きを見せます。反復横跳びのようなカンジですね。

この性質を利用して、押し目買いや逆張りの目安に使う事ができます。反復横跳びの両脇のラインを指定して、そこに達したら投資アクションを検討することができます。

この為オシレーター的な使い方で逆張りに利用されるイメージが強いですが、前述のようにSLTPとしても有益でしょう。
MAの○○pips下をSLにする』『○%乖離したら利食いするとかですね。

エントリーにもエグジットにも使えるという事です。

エンベロープのバンド幅を調整する

バンド幅とはすなわち、エンベロープを移動平均線からどれだけ離すかです。

詳細は後述しますが、ローソク足がエンベロープに触れたところでエントリーするのが一般的です。

相場のボラティリティ(値動きの上下幅の大きさ)が高いほど相場の値動きが激しく、ボラティリティが激しいほどエンベロープに触れやすくなり、トレードの機会も増えます。

しかし、機会が増えるのは期待値の低いトレードの機会が増えているだけであり、期待値の高いトレードをするためには機会を厳選しなければなりません。

そのためにエンベロープのバンド幅を調整し、トレードの期待値とトレード回数がちょうどよくなるようにします。

この設定について正解はなく、検証を重ねて自分に合った設定値を探すしかありません。

エンベロープは基本的に逆張りに使用するインジケータです。

しかし、相場が強いトレンドを伴って動いているときは順張りに使えます。

エンベロープ 逆張りの使い方

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ブレにより価格が一時的に移動平均線を離れてエンベロープに触れます。

その後は値動きの性質に従い、移動平均線に引き寄せられる一連のプロセスから利益を出すために、エンベロープを使います。

一時的に離れていく方向と、逆方向の移動平均線に引き寄せられるため、逆張りがエンベロープの主とした使用方法になります。

強いトレンドの時の注意点

日足、4時間足などマルチタイムでチャートを確認し、想定外の動きになりそうなトレンドが発生するときはやめておいた方がいいです。

エンベロープは、相場に強いトレンドがある場合、上下それぞれのラインに価格が接近・到達しても相場の転換が起らないことがあります。

例えば、強い上昇トレンドの時はエンベロープの上側のラインにローソク足が張り付いた状態で上昇が続き、強い下降トレンドの時はエンベロープの下側のラインにローソク足が張り付いた状態で下落が続くといった場合がみられます。

BBとの違い

エクスパンション・スクイーズが無い

エンベロープは標準偏差の領域でなく、MAからの一定乖離幅の領域を示します。この為モメンタム観測には不向きです。当然プレスクイーズもありません。

バンドウォークに数学的な意味はない

BBは、標準偏差を超える状態が続くのであれば強いトレンドが発生していると解釈する事ができますが、エンベロープにその理論は通用しません。

バンドウォーク自体は発生し得ますがそれが持つ数学的な意味はほぼ無いと言えるでしょう。

もちろんどのような手法も存在し得るのでその現象を利用するかどうかはトレーダーの考えや力量次第です。

BBとの相性

よく似た指標なので、同時に使う意味は無さそうに思えたとしたら、それは少し間違いです。

エンベロープとBBは二者択一でなく、同時に使用するトレーダーも少なくありません。

そもそも計算式が違うので併用の意味はあります。

なぜ併用の意味があると言えるか

MAは価格の平均値であり、1MA(1期間平均のMA)は価格推移そのもの=バーチャート ですよね。
シグマタッチやバンドウォークは、ロウソク足でなくバーチャートでタッチしても論拠は崩れません。
つまり、ロウソク足の変わりに、バーチャート、MA、平均足でも代用可能です。

そしてエンベロープはMAをそのまま垂直スライドしただけのMAなので、エンベロープとBBタッチにも意味があるという事ですね。

エンベロープを使ってスキャルをしてるプロもいる

エンベロープはBB(ボリンジャーバンド)と違って、わかりやすい指標と言えると思います。

その上下のタッチを利用して、スキャルをやっている人も(プロ)多いです。

ただし初めから上手くいくとは言いません。

私もやったことはありますが、慣れるまでには練習が必要です。

確実に取れるようになるまでは、大きく書けない方が良いです。

しかし、有効な指標であり有効な手法となりえます。

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