『バンドウォーク』
それは、トレンド判断に最適な分析手法!
私のトレード仲間には、この『バンドウォーク』のみの手法で利益を上げているトレーダーがいます。
それほど、『バンドウォーク』とは、ボリンジャーバンド分析の中でも重要だということです。
『バンドウォーク』は、かなり使えます!(手法をパターン化できます。)
しかし、
『バンドウォーク』の正しい利用方法が分からない。
『バンドウォーク』のだましにあって勝率が低い。
そのような悩みを持たれているトレーダーも少なくないはずです。
バンドウォークでだましを回避できるようになり、上手くトレンドを獲れるようになります。
また、勝率の高いトレードが可能になります。
そこで、勝率を格段に上げることができるバンドウォークの分析方法を紹介します。
バンドウォークは重要でかなり使える分析方法
ボリンジャーバンドは、ひとつのインジケーターの中に、3つも分析に使える要素が含まれているのが特徴です。
①標準偏差
②トレンド
③ボラティリティ
これより解説する『バンドウォーク』は、ボリンジャーバンドで、
②トレンド
③ボラティリティ
を分析します。
それにより、相場のトレンドを明確に判断することができるようになります。
もしも、あなたが、トレンドフォロー(順張り)トレーダーであれば、ボリンジャーバンドのバンドウォークは利用しない手はないということです。
私のトレード仲間には、バンドウォークのみのトレードで利益を上げているトレーダーもいます。
それくらい、バンドウォークはボリンジャーバンド分析の中でも、最も重要な分析方法だということです。
バンドウォークとは
ボリンジャーバンドの『バンドウォーク』について解説します。
まずは、実際に『バンドウォーク』をチャートで確認してみましょう。
チャートで確認してもらうと感覚的に分かると思います。
バンドウォークとはバンドウォークとは、±2σのバンドに沿ってローソク足が並んでいる状態のことを言います。
ボリンジャーバンドが、スクイーズ状態からエクスパンションします。
その後、ローソク足が±2σに沿って(張り付くように)、ローソク足が進んでいく状態を『バンドウォーク』と言います。
『バンドウォーク』とは、バンドをローソク足が歩いている様にみえることから、ネーミングが来てます。
誰も教えてくれないバンドウォークの定義付け
バンドウォークというものが、どういうものか”なんとなく”理解できたと思います。
そう”なんとなく”・・・
バンドウォークの説明(ルール)は、意外と曖昧なんです。
ルールが曖昧だと、実際のトレードで裁量要素が強くなり使いずらいものになります。
ですので、この項目では、バンドウォークの定義付けについて解説していきます。
( この項目は意外と重要です。 )
『バンドウォークが±2σのバンドに沿ってローソク足が並んでいる状態』なのはよく分かります。
おそらく、どこも同じようなボリンジャーバンドの説明だと思います。
しかし、
『バンドウォークが±2σのバンドに沿ってローソク足が並んでいる状態』というけど・・・
曖昧な表現だと思いませんか?
以下の画像をご覧ください。
「バンドに沿う?」
青の値動きも、赤の値動きも、どちらも+2σに沿って動いていますよね。
どちらもバンドウォークと呼んでいいのでしょうか?
判断できないですよね。
実は、「バンドに沿う」という表現は、かなり曖昧なんです。
どこからどこの幅でローソク足が動けば「バンドに沿う?」ということになるのでしょうか?
このことを定義付け(ルール化)しなければ、バンドウォークでトレンドを把握して手法に利用することができません。
オリジナルチャート設定とバンドウォークの定義付け
バンドウォークの曖昧なルールを、ここでしっかりと定義付けしていきます。
①一般的なチャート設定
まずは、一般的なチャート設定と、一般的なバンドウォークの定義付けについて解説します。
よく見るチャート設定は、以下のようなボリンジャーバンド設定です。
上のチャートは、±1σと±2σを表示したボリンジャーバンドです。
±1σを表示させることで、バンドウォークが分かりやすくなるからです。
一般的なバンドウォークの定義付け(ルール)+2σ~+1σ(-2σ~-1σ)の間をローソク足が沿うように並んでいたらバンドウォークと判断する。
もちろん、これでもOKです。
しかし、もう一度、同じチャートを確認してみましょう。
+1σを割っているのに、バンドウォークは終わることなく、継続しているのが分かるでしょうか?
バンドウォークが継続しているということは、まだトレンドは継続しているということです。
バンドウォークが(トレンドが)継続していれば、新規でエントリーしたり、利益を伸ばしたりできます。
少し勿体ないですよね。
②オリジナルチャート設定
先ほど解説したように、±1σを利用してバンドウォークを判断すると、取りこぼす場面が多々あります。
そこで、私のオリジナルチャート設定を紹介します。
私がボリンジャーバンドに表示しているのは、
±1σではなく、『10EMA 』です。
( ※ EMAとは?)
指数平滑移動平均線(EMA;Exponential Moving Average)は、単純移動平均線、加重移動平均線より変化を早く表すラインと言われています。
それに対しSMAはそれを滑らか( 少し遅く )に表示されます。
余談でした。
以下のチャートをご覧ください。
先ほどと同じチャートですが、10EMAは、ピンクの囲いのポイントを上手く捉えていますね。
そして、バンドウォークは継続しています。
さらに、青の矢印をご覧ください。
10EMAを割ると、バンドウォークは外れて、下降もしくは、レンジ状態に突入しました。
つまり、10EMAは、バンドウォークを判断するうえで、かなり効いているということです。
私は、あまりパラメーターだけに拘(こだわ)りたくはないですが、10EMAを使ったバンドウォークの判断は、かなり機能します。
※ 定義
オリジナル・バンドウォークの定義付け(ルール)+2σ~10EMA(-2σ~10EMA)の間をローソク足が沿うように並んでいたらバンドウォークと判断する。
バンドウォークのだましに注意が必要
バンドウォークは、強いトレンド方向を判断するのに、非常に優れています。
しかし、所詮インジゲーターです。
過去の数値を加工して、表示している遅行指標に過ぎません。
( ※ すべての指標は過去から導き出したものなので、未来を予想するためのツールです。なので、”遅行指標”と言えます。
遅行指標のインジケーターには、必ず「だまし」が存在します。
もちろん、ボリンジャーバンドのバンドウォークにも「だまし」が存在します。
実際のチャートで確認してみましょう。
ピンクの囲いの箇所を注目してください。
リアルタイムでは、ボリンジャーバンドはエクスパンションして、バンドウォークの初動のように見えます。
しかし、バンドウォークは失敗に終わりました。
これが、バンドウォークの「だまし」です。
このような場面は、リアルタイムの相場では多々あります。
過去チャートを眺めても、たくさん確認できるはずです。
それでは、どのように「だまし」を回避すれば良いのでしょうか?
「だまし」を回避することができれば、勝率が上がり、トレード成績はグンと上がります。
次の項目で詳しく解説していきます。
バンドウォークのだましを回避する方法
バンドウォークは強いトレンドを判断するのに、非常に使える分析方法です。
しかし、「だまし」が存在するのも事実です。
この項目では、「だまし」を回避する方法について紹介します。
①サポート・レジスタンスのブレイクを待つ
バンドウォークの「だまし」の、最も有効な回避方法は、
直近のサポート・レジスタンスのブレイクを待つことです。
つまり、サポート・レジスタンスをブレイクするまで、バンドウォークと判断しないということです。
先ほどのチャートを再度確認してみましょう。
直近のサポート・レジスタンスのブレイクを、バンドウォークの判断基準にするのは、非常に効果的です。
是非参考にしてください。
②上位足のトレンド方向のみのバンドウォークを採用する
上位足のトレンド方向のみのバンドウォークを採用することで、勝率と利益率はさらに上がります。
せっかくなので、[①サポート・レジスタンスのブレイクを待つ]も一緒に分析していきます。
[STEP1]上位足のトレンド方向のみをトレード対象にする
[STEP2]ダウ理論で上位足のトレード方向の目線を固定する
[STEP3]基準足のバンドウォークを採用する
[STEP4]バンドウォークがサポート・レジスタンスをブレイクしているか確認する
[STEP1]~[STEP2]上位足のトレンド方向を把握して目線を固定
トレンドはダウ理論で把握します。
ここでは、基準足である日足のバンドウォークを分析したいので、
上位足である週足のトレンドを把握しなければいけません。
補足
◇4時間足のバンドウォークを採用したい場合は、日足のトレンド方向のみを採用します。
◇1時間足のバンドウォークを採用したい場合は、4時間足のトレンド方向のみを採用します。
◇15分足のバンドウォークを採用したい場合は、1時間足のトレンド方向のみを採用します。
それでは、上位足である週足のチャートを確認してみましょう。
青の囲いが現在地だとします。
上位足である週足のトレンドは、押し安値をつけているので、目線は買い方向で考えます。
[STEP3]~[STEP4]基準足でサポレジをブレイクしたバンドウォークを確認する
基準足である日足のチャートを確認してみましょう。
今まで、解説で使ってきたチャートですね。
大きく上昇しています。
このように、上位足のトレンド(目線)に絞って、基準足のバンドウォークを採用することで、勝率、利益率ともに向上します。バンドウォークのだまし回避まとめ
①サポート・レジスタンスを終値でブレイクしたバンドウォークのみ採用する
②上位足のトレンド方向のみのバンドウォークを採用する
①②の両方をフィルターにかけることで、格段に勝率が上がる
後書き
この記事では、ボリンジャーバンドで最も重要で、トレードでかなり使えるバンドウォークについて解説してきました。
あなたがトレンドフォロー(順張り)トレーダーであれば、知っておきたい分析方法です。
最後に重要なポイントをまとめておきます。
バンドウォークとは
バンドウォークとは、±2σのバンドに沿ってローソク足が並んでいる状態のことを言います。
一般的なバンドウォークの定義付け(ルール)
+2σ~+1σ(-2σ~-1σ)の間をローソク足が沿うように並んでいたらバンドウォークと判断する。
オリジナル・バンドウォークの定義付け(ルール)
+2σ~10EMA(-2σ~10EMA)の間をローソク足が沿うように並んでいたらバンドウォークと判断する。
だまし
ボリンジャーバンドは遅行指標のインジケーター
ボリンジャーバンドのバンドウォークにも「だまし」が存在する
バンドウォークのだまし回避まとめ
①サポート・レジスタンスを終値でブレイクしたバンドウォークのみ採用する
②上位足のトレンド方向のみのバンドウォークを採用する
①②の両方をフィルターにかけることで、格段に勝率が上がる