一目均衡表で判断する方法

一目均衡表の見方

MT4に標準で搭載されてるインジケ-タ-で一番判断しやすい( 個人的に )のが” 一目均衡表 ”。
何やらごちゃごちゃしてわからん???、と言う方も多いかと思いますが、見るのは主に” 基準線 ”、” 転換線 ”、”遅行スパン ”です。

雲については経験がものを言います。

では、説明します。

相場の方向性は基準線が示しており、基準線が横這いの時は方向感なく、基準線が上昇すると相場は強気相場、下降すると弱気相場に変化して行くと言われています。

また、基準線の上昇が伴わない上昇は短命に終わるとも言われています。

なお、転換線と基準線の2本の線がクロスしたりするときは重要な意味を持ってくると言われています。

つまり、基準線の下にあった転換線が相場の反転に伴い、上昇してきて基準線を下から上にブレイクする時、ないしは基準線の上にあった転換線が下落してきて基準線を上から下へ抜ける時、などが重要であるというのです。

ゴールデンクロス、デットクロスのようなものです。

ただし、一目均衡表の世界では、これを転換線が基準線を下から上に突き抜けるときを「好転」、逆に上から下に突き抜けるときのことを「逆転」と呼んでいます。

好転は相場が強気相場になった、逆転は相場が弱気相場になった、ということになります。

遅行スパンは当日の終値を26日前にさかのぼって記入します。

つまり26日前の株価と当日の株価を比較することになります。

当日の株価が26日の前の株価よりも高いときは26日前にその株を購入した人は、現在、利食える(売却して利益を出すことができる)水準になっていることを意味しますので相場が強い状態を示します。

逆に当日の値段が26日前よりも安いときは利食える水準にないのですから、相場が弱い状態を示します。

となると、遅行スパンが26日前の株価を上回る時ないし下回る時は強気相場、弱気相場の転換を表わすことにもなるのです。

遅行スパンは現在の相場を判断する目安となります。

遅行スパンがチャ-トより下回っていれば、下落傾向にある。

上回っていれば上昇傾向にあるという事です。

雲について

ついでに” 雲 ”にも触れておきます。

先行スパン1と先行スパン2との間に構成されるものを「雲」と呼んでいます。

この雲は抵抗帯になったり支持帯になったりします。

飛行機が雲の上にいるときは高度が下がってきても雲がクッションのように支持してくれるし、飛行機が雲の下にいるときは上に上昇しようにも雲が覆いかぶさって抵抗帯になるのです。

すなわち、雲よりも上にいるときは上昇基調、雲より下にいるときは下落基調と見て取ることができるのです。

雲の中に飛行機が入ると、雲の上限で跳ね返され、雲の下限でも跳ね返されます。つまり、雲の中でもがくような形になります。

つまり、雲よりも上にあるときは、雲は支持帯として上昇トレンドを表わし、株価が雲よりも下にあるときは、雲は抵抗帯として下降トレンドを表わすのです。

次は” 雲 ”がクロスするときです。

雲がクロスしたところに特に注目してください。雲が薄くなったところは飛行機のエンジンも火力が少ない状態で雲を突き抜けていけるので変化が起きやすいと言われています。

ただし、変化がおきやすいといっても、今までの動きと逆方向になるというのではなく、上に行くのか下に行くのかは別にして雲のクロスしている箇所から、新しい株価のトレンドが出る可能性があるという意味です。

先行スパン1と先行スパン2がクロスするということは短期と長期のコストが一致するとも見て取れるので強気派と弱気派の力が均衡している状態でもあるのです。

ですので、変化が起きやすい状態と言えるのです。

まとめ

転換線

転換線は、過去9日間の最高値と最安値の平均を算出し表示させた線です。転換線が上向きであれば上昇が強い、下向きであれば下落が強いと判断します。9日間という短い期間で算出しているため、短期的なトレンドを分析するのに使います。

基準線

基準線は、過去26日間の最高値と最安値の平均を算出し表示させた線です。転換線と同様に、基準線が上向きであれば上昇が強い、下向きであれば下落が強いと判断します。26日間という期間で算出しているため、中期的なトレンドを分析するのに使います。

先行スパン1・先行スパン2

先行スパン1は、転換線と基準線の平均値を26日先に先行して表示させた線です。先行スパン2は、過去52日間の最高値と最安値の平均値を26日先に先行して表示させた線です。それぞれの平均値を26日間先に先行させて表示するため、将来の値動きを分析するのに役立ちます。また先行スパン1と先行スパン2の間にできる部分を塗りつぶすことで、できる部分を「雲」と呼びます。

遅行線(遅行スパン)

遅行線は、当日の終値を26日前に遅行させて表示させた線です。遅行線がローソク足よりも上に表示されていれば上昇が強い相場します。また下に表示されていれば下落が強い相場と判断します。

時間論

一目均衡表の時間論とは、時間によって相場の転換点を分析する考え方です。「9」「17」「26」が基本数値であり、その期間で相場が転換しやすいと分析できます。基準線や転換線のデフォルト設定でも使用されていることからも、重要な数値であることが分かります。

波動論

一目均衡表の波動論とは、波動の形によって相場の方向性を分析する考え方です。基本的な波動の形は、以下の通りです。

  • I波動:上昇のみ、下落のみ
  • V波動:上昇→下落、下落→上昇
  • N波動:上昇→下落→上昇、下落→上昇→下落

I波動とV波動が繰り返し発生し、最終的にN波動が発生します。N波動は基本的な波動の形であるため、相場を分析する際はN波動を意識してみましょう。

水準論(値幅観測理論)

一目均衡表の水準論は、別名「値幅観測理論」とも呼ばれており、相場の上昇幅や下落幅を計算し分析する考え方です。水準論(値幅観測理論)を使うことで、どのくらい価格が上昇するのかやどのくらい価格が下落するのかを計算によって分析できます。基本的な計算方法は、以下の通りです。

  • N計算値:上昇1波の値幅と上昇3波が同じ値幅で上昇する計算方法
  • E計算値:上昇1波の値幅よりも上昇3波が2倍の値幅で上昇する計算方法
  • V計算値:調整2波の値幅よりも上昇3波が2倍の値幅で上昇する計算方法
  • NT計算値:上昇1波と調整2波を引いた値幅が上昇3波で上昇する計算方法

相場の上昇幅や下落幅を分析できるため、ポジションを決済する際に利用できる理論です。

一目均衡表の使い方

「雲」を使った分析方法はシンプルです。雲よりも価格が下にあれば下落優勢、上にあれば上昇優勢と判断します。雲よりも価格が下なら売り目線、上なら買い目線というシナリオを立てられます。

三役好転・三役逆転

一目均衡表には、三役好転と三役逆転という使い方があります。

三役好転は買いサイン、三役逆転は売りサインです。

【三役好転の条件】
  • 転換線が基準線よりも上にいる状態
  • 遅行線(遅行スパン)が価格よりも上にいる状態
  • 価格が雲よりも上にいる状態
【三役逆転の条件】
  • 転換線が基準線よりも下にいる状態
  • 遅行線(遅行スパン)が価格よりも下にいる状態
  • 価格が雲よりも下にいる状態

下落していた相場が三役好転後に、大きく上昇していることが分かります。

タイトルとURLをコピーしました